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うなぎはさばく前に『活き締め』という作業を必ず行います。
活き締めとは、生臭さや泥臭さを取り除くためにうなぎを3~4日間水にさらす作業です。
ただ、この活き締めも水が悪くてはうまみや脂が流れ、かえって味を落としてしまいます。
当店では、うまみを残しつつ、余分な脂と臭みのないうなぎにするために富士山の伏流水(天然水)を使っています。店の地下40mから汲み上げるこの富士山の水は、いわゆる“活水”と呼ばれます。
では、活水と上水とはどう違うのか。
活水は水道水とは違い、文字通りの“活きた水”ですので、うなぎのうまみ(タンパク質)を損ねることなくうなぎの身を引き締めることができます。余分な脂・臭みもきれいに落ちるので、ほどよく脂ののった繊細な味に磨かれていくのです。
当店のタレは、しょうゆとみりんを大鍋で炊きあげます。
材料や作り方に特別なことはなく、ただ丁寧に炊くのみ。しかし、『うなよしのタレ』は、他店では決して真似できません。
なぜなら、蒲焼きから流れ出たうなぎの脂がタレの味をより複雑で深みのあるものに育てていくからです。 濃厚で甘口の『うなよしのタレ』を完成させるのは、他ならぬうなぎなのです。長年継ぎたされてきたうなよしのタレは、今日も熟成され続けています。